ドリアンが何やら考えこんでると思ったら…ソクラテスでした。
『やっぱりあり得なかった南京大虐殺』、『漫画家アシスタント物語』、『毒姫』、『生涯不良』とぶっ飛んだタイトルをドロップしまくるマガジン・マガジン書籍部が、またかましてくれました。
「哲学」と「板垣恵介」のコラボレーション。
…といっても、板垣先生が哲学について語っているわけではなく、表紙を書き、『刃牙シリーズ』の言葉を使うのを許可している…という感じです。
その許可を使いまくり、帯のコピーから
「哲学の聖地、東京ドーム地下討議場では、今まさに史上最大の哲学議論大会が行われようとしていた…」
と刃牙ワールドを全開にさせています。
さらにページを開くと、
「神殺しは生きていた! 更なる研鑽を積み人間狂気が蘇った! 超人!! ニーチェだァー!!」
「近代哲学はすでに私が完成している! ヘーゲルだァー!!」
と、東京ドーム地下闘技場トーナメントのオープニングのごとく、哲学者一人ひとりにキャッチフレーズをつけ、わかりやすくキャラづけしています。
この本のコピーは「哲学に挫折した全ての人に捧げます」。
確かに従来の哲学本よりも、わかりやすい入り口になっています。
そして、プロタゴラスの「相対主義」をソクラテスの「無知の知」が上回り、デカルトの「我思うゆえに我あり」をヒュームの「経験論」が崩す…というように、読みやすく進んでいきます。
一人ひとりの哲学者について読んでもわかりやすいし、通して読むと哲学の歴史がわかるという、高校や大学の教科書にしてほしいくらい、わかりやすく内容のある本になっています。
特に第三章の終わりにある「神の死んだ世界で」は読んでほしい。
…ただ、歴史に残る哲学者達の言葉を知り、章ごとに現れるカバーイラストを見るたびに、こう思ってしまうのです。
史上最強の哲学者は、板垣恵介先生ではないのか
と。
「強さとは、我が儘を押し通す力のこと」
週刊チャンピオンでのインタビュー
「ずっと生意気でいてほしいという気持ちと、へし折られてほしいという気持ちの両方があるんだ」
亀田興毅について『バキ』コミックスの帯にて
「俺がもし編集長だったら、
あの二人の戦いを
板垣恵介が描きたがっていることを的確に見抜き、
板垣しか描けぬことをとうに知り、
読者にそれを読ませることを熱望し、
尚かつ自分でもそれを読みたいと思うだろう。
そしてそのタイミングは今しかない!!」
『グラップラー刃牙外伝』帯にて
「マウント斗羽とアントニオ猪狩が人知れず試合をしていいワケねェだろォォォッッッ」
無為に生きてきたが、突如として天命を受けた19歳の青年『グラップラー刃牙外伝』
「斗羽と猪狩が試合をするのです。それはわたしにとって全てに優先されることです」
自分にとっての真理が何かを知っていた不動産系企業勤務のサラリーマン、山田一郎54歳『グラップラー刃牙外伝』
「戦いたい格闘家は、
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