森田「俺さー、ぼちぼち娘さんがほしいなと思ってね」
ここから娘さんをください漫才コントに入るネタは山のようにあります。M-1グランプリ2004年のアンタッチャブルさんがまさにこれでした。
しかし、さらば青春の光さんは、ここから漫才コントの概念を覆します。
森田「僕に娘さんをください」
東口「君に娘はやらん、帰りなさい。ほらな。あきらめろ。無理やから」
森田「お父さん、僕は由美子さんを愛してるんです。だから僕に娘さんをください」
東口「君に娘はやらんと言ってるだろ。帰りなさい。ほらね、こうなるのよ」
森田「なんでなんですか。理由を言ってください。理由を」
東口「理由? そもそも娘の由美子が君のことを嫌いだと言っていた。だからもう帰りなさい」
森田「お父さん、私そんなこと言ってないわ」
なんと森田氏が、娘の由美子になりました。この時点で漫才コントの概念を覆しています。
漫才コントとは、読んで字のごとく、コントです。コントで一人二役などがあり得るでしょうか。一回止めて、素に戻ってツっこんでから、違うやつ出てくるならあります。が、さらば青春の光さんのコントは進行中なのです。
ここまででも覆してるのですが、さらに…
東口「お父さん、結婚は冗談です」
なんと東口氏が、さきほどの森田氏になり、自ら娘さんをくださいを撤回しました。
この後も森田氏がお父さんになったり、破壊が進んでいきます。
さらば青春の光さんは、漫才史に名を残したのです。