恋愛至上主義とは、恋愛を人間における最高の価値と考える思想・思考形態のことです。
精神的に高揚していい効果をもたらすこともあれば、失恋時にその反動で死ぬほど傷ついてしまったりするので、いいか悪いかわからないのですが、もはや「いいか悪いかわからない」という中立くらいのスタンスでも「反恋愛至上主義なんて、あの人恋愛至上主義左翼よ」と後ろ指を刺されるるくらい、恋愛至上主義は蔓延してしまいました。
その原因の一つが、ヒット曲にあると思います。
よくよく聞くと、有名な歌手は必ずと言っていいほど恋愛至上主義の歌を歌っています。
1、君がいるだけで/米米クラブ
「例えば君がいるだけで 心が強くなれること
何より大切なものを 気づかせてくれたね」
心が強くなるのはいいです。
「何より」って!
食べることよりも、寝ることよりも、仕事よりも、家よりも大切なのでしょうか。
心が強くなっても、体が壊れそうです。
2、あなただけ見つめてる/大黒摩季
「あなたがそう うつむくから
長電話も止めたわ
便利だった男の子達 整理した(かたづけた)
髪も服も目立たなく
お料理もガンバルから
Party には行きたいな・・・
嫌悪(いや)がってたあの娘とも絶交したわ 」
いやいや、整理(かたづけ)られる男とか、絶交される女はどうなるんだと。
せめて理由を話して交渉する余地はなかったのでしょうか。
3、絶対(的)/稲葉浩志
「大好きだって言われたい
そのためだけに生きてるみたい
見えなくなってもその声は聞こえてる
愛かどうかなんて もうたくさん
語れば語るほどにうそっぽい
誰とも比べない
キミという人だけが絶対
大好きだって言われたい
もしくはただ抱きしめられたい
ゴッデス? ヴィーナス? どんな呼び名でもいい
嫌われるのが一番怖い
失う準備などできちゃいない
こんなに憶病に
なった自分の負けは絶対」
稲葉さんのソロアルバムにあった曲なのですが、まさに恋愛至上主義そのものという歌です。
しかし
「嫌われるのが一番怖い
失う準備などできちゃいない
こんなに憶病に
なった自分の負けは絶対」
って、
ちょっと弱すぎじゃないでしょうか?
天下のビーズの大将がどうしちゃったんだって感じです。
4、WHY/加藤ミリヤ
「どうして 私じゃだめなの?
どうして こんなに好きなのに
どうして 私に嘘つくの?
どうして? どうして? どうして? 私を愛して!」
人間は「愛さないで!」と言われたほうがつい愛してしまう生き物です。特に男は。
それが言うに事欠いて「私を愛して!」とは…。完全な逆効果です。
5、会いたくて 会いたくて/西野カナ
「会いたくて 会いたくて 震える」
今までの四曲はまだ、精神依存の話ですが、これは肉体依存まで行っています。
アメリカだったらオストロフセンターで隔離されて治療されるくらいのレベルですね。
恋愛至上主義はいいか悪いかわかりませんが、この5曲は名曲ですね。