中学の時にカミ(友達)んちで読んで衝撃を受けて以来、数十年(!?)。いよいよ『範馬刃牙』が終わります。その感想はまた明日書くとして、とりあえず、今まで自分が好きだった漫画の最終回について考えてみます。ネタバレしまくるので、気をつけて読んでください。
【よかったと言われているし、よかった最終回】
・賭博黙示録 カイジ
シリーズの一作目。利根川とのEカードが「皇帝を倒すのは奴隷の反乱」という最高の終わり方をしたのだが、さらにそこに兵藤っていうキャラを足してきた。くじ引きっていうシンプルなゲーム・シンプルなトリックバトルだけど、コロンブスの卵みたいな感じで素晴らしかった。テンポもよかった。「兵藤、兵藤、いつか這わせてやる…!!」っていう、終わりでもかっこいいし、新たな戦いを予感させる終わり方で素晴らしかった。「バカだ…俺はッ…」「そりゃそうだよ利根川に勝ったとこでやめておけば…」「(そうじゃなく)勝てたんだ…なのに…あろうことか…祈ってたんだ、神に!」というのも、作品全体のテーマをまとめている感じで非常によかった。
【賛否両論だが、好きな最終回】
人類補完計画もサードインパクトもアダムも使徒も、何もかもほっぽらかしてシンジ君のセラピーみたいな感じで終わる。リアルタイムで見ていた中学時代はどう思ったか。なんだかわからんがかっこいいと思った。大人になり、本、ネット等で色々な賛否両論を知ってから観てどう思ったか。いいんじゃないだろうか。何点かいいと思うことがある。1、やっぱりかっこいい 2、謎は謎のままっていうのが、賛否両論あるとして、エヴァの場合はいい 3、物語がぶっ壊れて、「現実に帰れ」っていうのが、賛否両論あるが、俺は、エヴァの場合は、好き 4、「僕は僕でいいんだ」が素晴らしすぎる。
・SLUM DUNK
最強の山王工業に勝つが、次戦で嘘のように負ける。負けるシーンは描かれない。将来を渇望されていた花道は、背中に傷を負い、リハビリに時間を費やすこととなる。…これも、「現実に帰れ」系。途中まで…というか山王戦の3分の2くらいまで、完全な神漫画だった。だが、そこで何の伏線もなく、花道が選手生命に響く傷を負う。当時は解せなかった。しかし…大人になって思う。これが現実だと。矢吹丈、星飛雄馬は、完全に輝いてから散った。だが花道は、完全に輝くことすらできなかった。これが現実。明るさの塊で、暗い部分が無い人が、一生モノの傷を負う。これが現実。体が頑丈なのがとりえだった人が体に傷を負う。これが現実。どこまでも残酷なもの。その中でどう生きていくのか。それは『リアル』に継承されている。
【否が多いが、好きな最終回】
・幽遊白書
霊界砲は阻止するが、玄海が寿命で死ぬ。幽助は蛍子にプロポーズされるがいなされる。…誰もが知っている、グダグダになった末の終わり。当然、無しっちゃ無しなんですが…ちょっと好きなんですよね。あんなに強くなったのも、あの激戦も、仲間も恋人も、結局青春の1ページだったという。一番輝いてる時の笑顔の写真がハラっと落ちるという。冨樫先生がどこまで考えてたかわかりませんが。
【特に議論にならないが、イヤだった最終回】
・カメレオン
ヤンキーで天下を取った矢沢栄作が、今度は東大をめざし、合格する。…最終回というか、東大編が謎。どうしても引っ張りたかったほどの人気作品とも思えないし、逆に板垣先生、福本先生のように、好き放題できた感じでもなかった。なんで東大編になっちゃったんだろう。絶対に横浜編で終わるべきだった。
【特に議論にならないが、よかった最終回】
・おやすみなさい。
ドーテーズが代替わりしたり、色々あるが、結局鉄郎は童貞のまま、今日もミラーボールを削り続ける。おやすみなさい、素敵な夢が見れますように。…自然主義。実存主義。現代の田山花袋。素晴らしすぎる。
範馬刃牙については明日書きます。