元売れない芸人の独り言

孤高のコーイチロー、波乗りコーイチロー、ヒキコモリオなどの芸名で売れない芸人をやっていました。

ヒットネタの法則は企業秘密〜鼻マキタ再びを読んで〜

まず、岩崎夏海さんのこの記事を読みました。

面白さを決めるのは読者ではない

それ(面白さ)は、この世にすでにもともと存在している、先天的なものなのだ。この世には、ピタゴラスの定理みたいに「面白さの公式」というのがあらかじめ在って、ゆるがせにしがたい。だから、読者か作者、どちらかがが決められるという問題ではないのである。



ただ、その先天的に存在している面白さの指標(公式)というものは、数学のようになかなかスパッと割り出せるものではない。もっと茫洋としていて、陽炎のように見えたと思ったら消えてしまう捉えがたいものだ。



そこで、作者の正しい態度というのはただ一つ、その先天的に存在する面白さの指標を可能な限り見極めていく、ということだ。そして、その捉えられた範囲の面白さの指標に則って、作品を作るということである。

面白さとは何なのか。芸人/編集者なら誰もがぶち当たる問題です。一つには、客ウケ/売上・読者アンケートというものが圧倒的にあります。じゃあそれが面白いものなのか、というと、面白い場合もあれば、面白くない場合もあります。ただこれは、ウケてるときや売れているときは、特に気にしなくていいことです。

問題は、スベったとき/売れなくなったときです。果たして今のネタは、面白くなかったからウケなかったのか、それとも、他に要因があったのか。わからなくなります。雑誌でも迷走することがあるでしょう。そんなときに「自分の面白いと思うことをやる」というのが一つの解決策としてあります。これをすると、とりあえず迷走することはなくなるし、ウケてもスベっても、後悔がなくなります。ウケるのはなんだろう…と考えていくよりも、決め打ちで走ることができます。

ただ、それもちょっと違うと思っていたのですが、上記記事を読んで確信しました。「客ウケ」でも「自分の好きなこと」でもなく、もしくは含有されていたりカブっていたりするかもしれませんが、面白いこと、というのは、どこかに在るものなのです。ミケランジェロの彫刻のように、神が作ってどこかに埋めているものなのかもしれません

…じゃあ、それはどこにあるのかと。

TVブロスで連載されているマキタスポーツさんの「鼻マキタ再び」を読みました。マキタスポーツさんはヒット曲の法則を面白く語り、日本一売れかけている芸人から、売れている芸人へ成った方です。丁度今回のテーマではネタの作り方について書かれていました。ヒット曲の公式をどんどん導いていく方は、面白さの公式はどう作られているのか…


その人が一番分かり易い曲をトレースして、実際の詞をカットアップして、サンプリングする要領で切り貼り。で、ここからが一番重要な「独自の解釈」(企業秘密)を付け加えて、いわゆる「笑いのネタ」に変換します。

鼻マキタ再び/マキタスポーツTVブロス


企業秘密か!

まあそうですよね。自分のスタンド能力を人に教える奴はいない

芸人因数分解をされているサンキュータツオさんですら、自らの漫才について、「ここはこういう方程式でこういう笑いを狙った」と語ったことはない。おそらくそれをするのは、引退した後でしょう。

スケールは一気に小さくなりますが、私ですら。マキタさん、タツオさんの一万分の一くらいの方程式しかない私ですら、やっぱそれはちょっと言いたくないですもん

このブログではちょっと言っていこうかと思って、

R-1ぐらんぷり2012感想1〜多田さんのようなネタをやったことがある〜

スベるとは何なのか

ちゃんとしてなきゃいけない芸人と松本師と私の葛藤

と、ちょっと書いてみましたが、やっぱり肝心の部分は書いていません。…意図的に書かなかったところもあれば、なんか、書けなかったというところもあります。それはどこか、芸人をまたやりたい…とまでは言わないまでも、「まだ舞台でなんかしたい」みたいな部分があるからなのかもしれません。

方程式の話についてはまた書くかもしれませんが、どうせなら書籍化したいです。