ゲームセンターCXのスタッフにより作られた『ザ・ゲームメーカー』のDVDを借りた。セガ編、サンソフト編、ナムコ編、テクモ編…とあり、ジャレコ編をなんとなく借り、その次にタイトー編を借りた。
ゲームセンターCXでは、一つのソフトをよゐこ有野氏がじっくりとクリアしていくが、ザ・ゲームメーカーでは、メーカーの作品がダイジェストで流れ、それにコメントを言う方式。そこで有野氏の相方に抜擢されたのが、アメリカザリガニ平井氏だった。事務所が松竹で、有野氏と一緒に住んでいたこともあるからだろうか。
普段あまり平井氏のフリートークを見る機会がないのだが、これを見ている限り、有野氏がボケればツっこみ、ダレてくれば率先してボケ、なかなかの活躍をされていた。
そして最後に特典映像のコーナーになり、二人がタイトーのゲームについてノーテーマで話し出し、代表作のハリキリスタジアムの話になった。
有野「(芸名を)ハリキリザリガニとかにしてみたら?」
平井「僕全然ハリキュルキャラちゃうでしょ」
有野「焦んな!」
噛んだ芸人イジりは松本師がやり尽くしているが、「焦んな!」は愛があるような、それでいて上下関係をがっつり見せて叩き潰すようなガチな感じがした。オリジナリティがあった。
平井「今思ったんですけど、スピード的にもそんな焦ってないんですよ。なのにこの精度…」
有野「アハハ」
平井「一日一回ホンマ思いますもんね。向いてないんちゃうかなって」
有野「アハハハ」
ここまで漫才を極め、最近でも認定漫才師になった人が、そんなことを思うのか。
平井「17年(やって)きて思うんですけど、もう後戻りできない」
有野「できないねえ。もう、社会人なれない」
平井「そうなんすよ。絶対無理なんすよ。自衛隊ももう入れませんからね」
平井氏は39歳。自衛官候補生の募集は27歳未満まで。特殊な技術海上幹部・技術航空幹部候補も大卒37歳未満まで…。
「続けることが大事」「宝くじと同じで当たるまでやる」などと言うが、当然先に進めば進むほど戻るのは険しくなってくる…。
DVDはここで終わった。ゲームの世界から、一気に現実に引き戻された。