元売れない芸人の独り言

孤高のコーイチロー、波乗りコーイチロー、ヒキコモリオなどの芸名で売れない芸人をやっていました。

ベタすぎるとつまらないが予想を裏切られすぎても寂しい(※HUNTER×HUNTER30巻ネタバレ注意!※)

待ちに待った『HUNTER×HUNTER』の30巻が発売されたのでソッコー買った。ネタバレを何度もされそうになり、何度も回避した。コンビニで高校生が話し出したので、逃げ出すように店を出たこともあった。そして読了。



なんだろう、この寂しさは。



面白すぎて、寂しい



私は基本、ベタすぎるものをDisる傾向がある。浅はかだとかなんとか。だけど、だけどだ。ここまで想定外だと、寂しい。




圧倒的に最強だった敵のボスが、爆弾の毒で病死て



リアルではある。冨樫先生は、漫才のように徹底的に登場人物の言葉のかけ合いを組み立て、ベストな答えを導くのだが(それが原稿が遅れる要因の一つ)。この結末も、会話芸、その人物の感情等をまさに「グンギ」(まあもちろん将棋がベースでしょう)のように何手もロジカルに考えていき、その中でリアリティがあり、読者の想像を裏切り、かつ何らかの感動を残す最善手を導き出されたのだろう。だけど…


主人公が急成長して大人になって、その副作用で死にかけてて、その間にラスボスは病死て。一回も戦わないって。


なんか、寂しい気持ちになりました。


もちろん、「ゴンが成長してキルアと協力し、寸前のところで新必殺技で勝つ。そしてその後、ボスも味方になる」とかだったら、「ベタだな」ってDisってたんでしょうが…

破壊的なもの、過激なもの、予想外なものが好きな割に、どこか自分の中に、ベタを求める気持ちもあるのかもしれません。…笑いもそうですが。ベタすぎるポップなのも好きではないのですが、あまりにアングラで、成立してない劇とかは行く気にならないんですよね。一時期の松本人志さんのフリートークは、その裏切りとベタさが絶妙なバランスで混在していました。


同じように寂しくなった漫画に、『カメレオン』と『東京大学物語』があります。加瀬あつし先生も、江川達也先生も、頭がよく、ポリシーがあるのが共通点で、読者が軽く満足できる終わりを避けたのでしょう。あ、あと『デビルマン』と『ハレンチ学園』もそんな感じです。『DEATH NOTE』もそうですが、あれは第一話からある程度決めてたような感じがしますね。


ただこれらの漫画は終わってるのですが、『HUNTER×HUNTER』はまだ終わっていません。キメラアント編の終わりが、最終回にする好手に思えたのですが、冨樫先生はまだ詰めきらないようです。一体どのような最善手の最終回になるのか楽しみです。…まあ本誌派から「また休載した」というイヤな噂が伝わってきたのですが…。