元売れない芸人の独り言

元売れない芸人がキン肉マンについて語っています。キン肉マンアニメ化祈願。

漫才グランプリ感想〜『もしドラ』チルドレン?〜

今日は新宿は歌舞伎町V−1というライブハウスで行われた「漫才グランプリ」に行ってまいりました。

最初はあの偉大なグランプリを彷彿させるライブ名で大丈夫かなーと思っていましたが、観終わってみれば、全く大丈夫なクオリティの高さでした。以下感想です。全組漫才です。

【MC:クマムシ

これほど緊張しているMCはかつて見たことないというほど緊張していた。だけど、丁寧でよかった。全然知らないし面白くないのに、ダラダラ大物ぶってやるMCの100倍はよかった。その説明によると、このライブは、結成数か月から6年くらいの若手で行われるらしい。アバウトだ。かなりアバウトだ。だが…現実とはアバウトなものだ。あの偉大なグランプリが結成10年と決めたのは、わかりやすくて素晴らしいと思うが、10年て、ちょっと、長い。その点6年というのは生々しい。芸歴6年て初心者と比べて、明らかにネタが違うようになる年だと思うし、逆にいうとそこで全く売れてなかったり、モチベーション下がってくると、顔に出てくるような年だ。そうじゃない、まだネタにも未熟感がありながら、でも疲れていないコンビに絞ったのだろう。机の上で決めたんではなく、お笑いをリアルにやっていく中で出てきた数字なんだろうなと思った。


【フィジーズ】

ワタナベコメディスクール15期生(さくっと検索したブログにあったことなので間違ってったらごめんなさい)。さわやか。顔似てる。「こんな光景」。たとえばボーリングだけど、ポーズがかっこよすぎるとか。けっこうウケてた。


【ファーストキッス】

最初はボケだと思っていたほうが、「まずは景気づけに腹踊りをします」といって腹踊りをするが…そこでツッコミだと思ってたほうが、津軽弁でつっこみ、実はツッコミだと思ってたほうが真のボケだとわかる。伊坂幸太郎の小説のような逆転劇。さらにそれに対するボケだと思ってたほうのツッコミ(ややこしいな)もよかった。「かすんじゃう! 俺のがかすんじゃう!」。さらに、全部それにせず「ぶれちゃう! コントがぶれちゃう!」とかずらしていった。売れそう。ただ、こういう芸名はやめたほうがいい。なんだろうな…「ふたがいこ(←今適当にキーボード打った)」とかのほうがいいですよ。ファーストキッスとか、犬とか、やめたほうがいい。


クマムシ

クマムシ、はまずは芸名はいいですね。ワタナベコメディスクールの12期生(これは公式HP情報なので間違いない)。イジられキャラっぽいほうが、「プリキュアの主題歌を歌いたい」と始める。イジりキャラっぽいほうがそれを無視し、「お前ゆで卵に砂かけたみたいな顔してるな」とイジり出す。そして「砂たまご! 砂たまご!」とコールをし出すのだが…なんとそのリズムに合わせ、砂たまごのほうがプリキュアの主題歌を歌い出した。イジられ→ノリボケという伊坂幸太郎の小説のような逆転劇。面白かった。


【ハッピーパンプキン】

朝倉小松崎の小松崎さんと元人力舎の本間氏のコンビ。今はナベプロのstepというライブに出演されている。小松崎さんのフリに本間氏がどんどん入ってくる。手数がかなり多い。色々なタイプのボケを入れてくるが、その中で決めごととして「小松崎さんDis」と、本間氏のふくよかな体格を活かした「グラビアアイドルモノマネ(?)」が入ってくる。次回THE MANZAIあれば、認定漫才師行くと思う


【グリンオリオン】

「どんな感覚してんの?」というツッコミで一貫したネタ。


【ジャンクガール】

ヒゲでメガネのツッコミが特徴的。漫才コント「コンビニでどかない人」。ウケはそこまでだった感じがしたが、底知れない何かを感じた。


雷鳥

姉弟コンビ。


ゲットバックカロリーズ】

stepでコントを見て面白いと思っていたが、漫才も面白かった。ボケの藤巻君のほうが、「小さい頃の夢を捨てきれずに持ってる。じゃがいもになること」と語り出す。飛ばしすぎ出し、やや弱い。これはやばいかと思ったが…杞憂だった。あくまでも、これから起こることの、ただの前フリにすぎなかったのだ。このセリフを受けて相方の岩谷君が間を溜めて…「いい夢持ってんじゃねーか」。なんと、ボケボケのコンビだったのだ。伊坂幸太郎のry。ジャガイモになって、料理は何になりたいという話になり…さらに、すごいことをやってのけた。


藤巻「フライドポテトになりたい」

岩谷「モテてーだけだろ!」

ボケボケの世界内の、ツッコミ。素晴らしい。

さらに最後は客に向かって岩谷君が


岩谷「藤巻が夢語ってんだろ。ちゃんと聞けよ。ヘラヘラしやがって

とキレるボーナストラックも。

売れると思います


【若菜】

stepの感想を書いた記事で私はこんなことを書きました。


漫才師。パリっとスーツを着こなしていた。「バイトでEXILEをしている」というネタ。「EXILEはやるものじゃなくてなるもの」という名言みたいなの面白かった。…が、ちょっとお客さんとの距離感を感じた。ツッコミに原因があるのか、やっぱり設定に無理があるのか…ゆっくり何人かで研究したいネタ。

今日ネタを見てどう思ったか。

全く同じことを思いました

CanCamの編集長と飲んで、モデルを探してるから男の相方にモデルになってほしいと頼む」ネタ。

面白い感じはすごいするんだけど、いかんせん客席との距離が離れて感じる。これはなんなんだろう。タツオゼミに研究対象として俺から推薦できないだろうか


【中MC】

なんと若菜がMC。「スベったんじゃない。方向性の違いだ」と言っていた。本人たちにもなんらかの自覚、危機感、譲れないもの等はあるらしい。

昼にキラメンという、イケメンだけを集めたライブをやっていたということ。次回はぜひそちらも行ってみたい。


【ザウルス】

スーパーサイヤ人になるために怒るネタ。


【マローナ】

日系オーストリア人のボケとイタリア人のツッコミ。ちょっと雑な部分もあったけど、ネタ番組があれば速攻で出れるんじゃないだろか。


【パンダユナイテッド】

ナベプロの、小柄なコンビ。あえてテンポをちょっとずらしたノリツッコミをする。


【ジャスミン】

キラメンの二人。


【サードシングル】

サードシングルとは遺恨があるのであんまり書きたくないが(!?)、成長してた。スベるのにビビらずたっぷり間を溜めて「老人ホームではウケるんですよ」で笑いを取る。スベり笑いの気がしないこともないが、他にも下ネタで「このネタはおじいさんの反応が早い!」とか、違うパターンの笑いも取り入れていた。


…その後、ホタテーズ、GUMシロップ、千葉チューセッツ、ブルーセレブと続いたが、仕事のため残念ながら帰った。


ファーストキッス、クマムシゲットバックカロリーズの構成はすごいと思った。ポップなだけではない、こういう斬新な構成の芸人を育てているのは、このライブの主催者のしぶやさんなのか。

それとも…


岩崎夏海さんなのだろうか…。