元売れない芸人の独り言

孤高のコーイチロー、波乗りコーイチロー、ヒキコモリオなどの芸名で売れない芸人をやっていました。

『イニシエーション・ラブ』乾くるみ(文春文庫)

なかなか珍しい読後感だったので、書評でもしてみます。

帯の
「評判通りの仰天作。
必ず二回読みたくなる小説など
そうそうあるものじゃない。」
「大反響の恋愛小説!?
30万部突破!!」
ふかわりょうさん推薦
『人生で初めて人に薦めた本です!』」
というコピーに魅かれて、
しかしまあ期待もせずに買いました。

あらすじは、
代打で呼ばれた合コンで恋に落ちた
鈴木とマユのラブストーリーです。

…なんだそれ、って思われるかもしれませんが、
書けるあらすじはそれくらいです。

で、実際読み出して数分で、
あまりにもシンプルなラブストーリーで、
だんだん読む気がなくなってきました。
合コンの場面とか、たるいし、サムい。
「ウブい」
という表現が出てきたときは、
本当に、読むの止めて捨てようかと思いました。

しかし、実は時代設定がバブル期の話だとわかったとき、
作者がちょいちょい罠を仕掛けてきてるのがわかり、
読み進める気になりました。
どう考えても、まるで現代のように話が始まるのです。
でも、バブル期なのです。

そして読み終わって…
面白さと、切なさが生まれました。

どの時代にも、その時の恋愛を彩るラブソングがあり、
トレンディードラマがあり、
どんな人にも学生時代があり、やがて社会に出る。
最初に付き合う異性がいれば、最後に付き合う…結婚する異性がいる。

BOOWYを聴きながら再読したくなりました。

その最後のどんでん返し以外にも、
まあちょいちょい面白い表現があります。

部屋の中でのキスシーンで、
こたつにひざぶつけるところとか「あるある」と思いました。

…ただまあ、そこまで面白くないですからね。
これを「ミステリ」とするなら、
私は「反則」の部類だと思います。
世の中にはもっと面白い小説、
読まなくちゃいかん小説がいっぱいあると思います。
しかし、なんだか薦めたくなるんだよなー。
この作者の違う作品も読んでみたいと思います。



…まあ、全部嘘ですけどね。

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